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おVになります/ごNになります
●日本語能力試験 3級
構造図
N は/が Vに なります

N:Vの動作主(どうさしゅ)(はな)()敬意(けいい)(あらわ)対象(たいしょう)
V: Vます

N1 は/が N2に なります

N1:N2の動作主(どうさしゅ)(はな)()敬意(けいい)(あらわ)対象(たいしょう)
N2: 「出発(しゅっぱつ)する」「利用(りよう)する」「旅行(りょこう)する」のような「N+する」のN
基本 例文
【解説】
A. 先生(せんせい)会社(かいしゃ)上司(じょうし)など、 目上(めうえ)(ひと)動作(どうさ)使(つか)い、その(ひと)への敬意(けいい)(あらわ)す。
【例文 1】社員(しゃいん): 午後(ごご)は、何時(なんじ)ごろおもどりになりますか。
部長(ぶちょう): 2()会議(かいぎ)までにもどりますよ。
【例文 2】学生(がくせい): 先生(せんせい)、コーヒーを()れたんですが、お()みになりませんか。
先生(せんせい): ああ、いいにおいですね。ありがとう。
【例文 3】学生(がくせい): 先生(せんせい)図書館(としょかん)にどろぼうが(はい)ったこと、お()きになりましたか。
先生(せんせい): ええ、コンピュータがぬすまれたそうですね。
【例文 4】社員(しゃいん)A: 課長(かちょう)はどちらですか。
社員(しゃいん)B: (さき)ほど食事(しょくじ)にお()かけになりました。
【例文 5】社員(しゃいん)A: 社長(しゃちょう)何時(なんじ)にご出発(しゅっぱつ)になりますか。
社員(しゃいん)B: 10()だそうです。

【解説】
B. (はじ)めて()った(ひと)やよく()らない(ひと)動作(どうさ)使(つか)い、その(ひと)への敬意(けいい)(あらわ)す。
【例文 6】(バスの(なか)()っている(ひと)に)
A: こちらにおかけになりませんか。
B: どうもありがとうございます。
【例文 7】(電車(でんしゃ)で、かさをわすれておりようとした(ひと)に)
A: これ、おわすれになりましたよ。
B: あ、どうもすみません。
【例文 8】((みち)で)
A: あのう、○○中学校(ちゅうがっこう)へはどう()ったらいいですか。
B: すみません。よくわからないんですが…。まっすぐ()くと交番(こうばん)がありますから、 そこでお()きになってください。
【例文 9】(留学生(りゅうがくせい)がホームステイの(いえ)()いて)
留学生(りゅうがくせい): はじめまして。よろしくおねがいします。
ホームステイの家族(かぞく): よくいらっしゃいましたね。おつかれになったでしょ
う。

【解説】
C. 店員(てんいん)などが(きゃく)動作(どうさ)使(つか)い、(きゃく)への敬意(けいい)(あらわ)す。
【例文 10】(レストランで)
店員(てんいん): たばこはおすいになりますか。
(きゃく): いいえ、すいません。
店員(てんいん): では、こちらへどうぞ。
【例文 11】(レストランで)
店員(てんいん): お()まりになりましたか。
(きゃく): ええ、トマトサラダとステーキをおねがいします。
【例文 12】旅行会社(りょこうがいしゃ)(ひと): おとまりになるホテルは空港(くうこう)(ちか)くがよろしいですか。
(きゃく): はい、おねがいします。
【例文 13】(スーパーで、クレジットカードを()して)
(きゃく): このカードは使(つか)えますか。
店員(てんいん): はい、お使(つか)いになれます。
【例文 14】(ホテルで)
(きゃく): インターネットは使(つか)えますか。
ホテルの(ひと): はい、おへやからご利用(りよう)になれます。

【解説】
D. スピーチや案内(あんない)など(おおやけ)場面(ばめん)(あらた)まった場面(ばめん)使(つか)う。 ()()()())の動作(どうさ)使(つか)い、()()()())への敬意(けいい)(あらわ)す。
【例文 15】(卒業(そつぎょう)して(くに)(かえ)留学生(りゅうがくせい)のためのパーティーで、先生(せんせい)があいさつ
する)
○○さんは来週(らいしゅう)(くに)にお(かえ)りになりますが、これからも、ぜひ(いま)までと
(おな)じように、熱心(ねっしん)日本語(にほんご)勉強(べんきょう)(つづ)けてください。
【例文 16】(会議(かいぎ)で)
○○さんがおしらべになった資料(しりょう)ですが、(すこ)しデータに問題(もんだい)があるので
はないでしょうか。
【例文 17】(結婚式(けっこんしき)のスピーチで)
○○さん、おめでとうございます。ほんとうにすばらしい(かた)をおえらびに
なりましたね。
【例文 18】(図書館(としょかん)雑誌(ざっし)のたなにはってある注意書(ちゅういが)き)
()みになった雑誌(ざっし)は、かならず(おな)場所(ばしょ)にもどしておいてください。
先生へ
敬語(けいご)について
日本語(にほんご)では、(はな)()話題(わだい)人物(じんぶつ)(はなし)(なか)()てくる(ひと))との関係(かんけい)(はな)()()()との関係(かんけい)場面(ばめん)などによって、ことばづかいを()えることがある。敬語(けいご)はそのようなことばづかいの(ひと)つである。
敬語(けいご)は、(はな)()が、()()話題(わだい)人物(じんぶつ)発話(はつわ)場面(ばめん)(たい)して配慮(はいりょ)していることを(あらわ)すために使(つか)う。この配慮(はいりょ)のことを「敬意(けいい)」と()ぶ。「敬意(けいい)」を(あらわ)すことは、 社会的(しゃかいてき)なルールとして(もと)められるもので、個人(こじん)感情(かんじょう)気持(きも)ちで使(つか)うかどうかが()まるものではない。
日本語(にほんご)敬語(けいご)には、「尊敬語(そんけいご)/尊敬表現(そんけいひょうげん)」と「謙譲語(けんじょうご)/謙譲表現(けんじょうひょうげん)」がある。主語(しゅご)敬意(けいい)(あらわ)相手(あいて)のときに、その動作(どうさ)(あらわ)動詞(どうし)を「尊敬語(そんけいご)/尊敬表現(そんけいひょうげん)」にする。 (はな)()(または(はな)()(がわ)(ひと))の動作(どうさ)()べるとき、その動詞(どうし)を「謙譲語(けんじょうご)/謙譲表現(けんじょうひょうげん)」にする。
●【例文 4】や【例文 5】のように話題(わだい)人物(じんぶつ)がその()にいないときには、敬語(けいご)使(つか)わなくてもよい。
(れい) 社員(しゃいん)A: 木村部長(きむらぶちょう)はどちらですか。
社員(しゃいん)B: (さき)ほど食事(しょくじ)()かけました
年上(としうえ)目上(めうえ)として敬語(けいご)使(つか)うことがある。ただし、(はな)()自分(じぶん)家族(かぞく)(おや)(あに)(あね)など)について、ほかの(ひと)(はな)すときは使(つか)えない。
(れい)1 ○○さんのおばあさんは、先週(せんしゅう)退院(たいいん)になりました。
2 (わたしの)祖母(そぼ)は、先週(せんしゅう)退院(たいいん)になりました。(×)
(わたしの)祖母(そぼ)は、先週退院(せんしゅうたいいん)しました。(○)
●Aの使(つか)(かた)では、(はな)()自分(じぶん)会社(かいしゃ)上司(じょうし)についてほかの会社(かいしゃ)(ひと)(はな)すとき、尊敬語(そんけいご)/尊敬表現(そんけいひょうげん)使(つか)えない。((した)(れい)では、山田(やまだ)自分(じぶん)会社(かいしゃ)木村部長(きむらぶちょう)のことについて、 ほかの会社(かいしゃ)田中(たなか)(はな)している。)
(れい) 田中(たなか): 木村部長(きむらぶちょう)何時(なんじ)におもどりになりますか。
山田(やまだ): 2()おもどりになります。(×)
2()もどります。(○)
●Dの使(つか)(かた)の「(おおやけ)場面(ばめん)(あらた)まった場面(ばめん)」とは、具体的(ぐたいてき)には(つぎ)のような場面(ばめん)のことである。
スピーチ、会議(かいぎ)発表(はっぴょう)面接(めんせつ)、インタビュー、放送(ほうそう)、アナウンス、案内(あんない)注意(ちゅうい)などの掲示物(けいじぶつ)、など。
電話(でんわ)をかけたり()けたりするときの慣用的(かんようてき)表現(ひょうげん)に、敬語(けいご)使(つか)われる。
(れい)1 (友達(ともだち)(いえ)電話(でんわ)をかける)
山中(やまなか): はい、山中(やまなか)です。
高橋(たかはし): 高橋(たかはし)ですが、まさるさんはいらっしゃいますか。
山中(やまなか): まだ学校(がっこう)からもどっておりませんが。
高橋(たかはし): じゃあ、(かえ)りになったら、お電話(でんわ)をいただけますか。
2 (ほかの会社(かいしゃ)電話(でんわ)をかける)
村田(むらた): はい、○○(しゃ)です。
小林(こばやし): △△銀行(ぎんこう)小林(こばやし)ともうしますが、木村(きむら)さんをお(ねが)いします。
村田(むらた): もうしわけありません。木村(きむら)はちょっと()かけていますが。
小林(こばやし): では、おもどりになったら電話(でんわ)があったことをお(つた)えいただけません
か。
●「約束(やくそく)します」「支度(したく)します」など、「N+する」のNによっては、「おNになります」の(かたち)使(つか)う。
(れい) (結婚式(けっこんしき)(まえ)に)
結婚式場(けっこんしきじょう)(ひと): ご家族(かぞく)(かた)はこちらで支度(したく)になってください。
可能(かのう)意味(いみ)(あらわ)すときは、【例文13】や【例文14】のように「なります」を「なれます」に変える。
●「()ます」「()ます」「します」「います」「()ます」などの動詞(どうし)は,「おVになります」の(かたち)使(つか)えない。
●「コピーします」「チェックします」など、「N+する」のNが外来語(がいらいご)のときは、「おNになります」の(かたち)使(つか)えない。
●「おVになります/ごNになります」は「V(ら)れます」より敬意(けいい)程度(ていど)(たか)い。
実際(じっさい)のコミュニケーションは、さまざまな人間関係(にんげんかんけい)場面(ばめん)などが、()()わされた状況(じょうきょう)(おこな)われている。また、敬語(けいご)は、A~Dの使(つか)(かた)以外(いがい)に、(はなし)内容(ないよう)(ひと)不幸(ふこう)災難(さいなん)など)や目的(もくてき)謝罪(しゃざい)皮肉(ひにく)(ことわ)りなど)によっても使(つか)われることがある。((した)(れい)では(はなし)内容(ないよう)(ひと)不幸(ふこう)。)
(れい) (病気(びょうき)()くなった近所(きんじょ)(ひと)について(はなし)をしている)
最後(さいご)数ヵ月(すうかげつ)は、(いた)みのためずいぶんお(くる)しみになったそうですよ。
初級(しょきゅう)では、敬語(けいご)基本的(きほんてき)使(つか)(かた)表現(ひょうげん)理解(りかい)(おぼ)えることが重要(じゅうよう)なので、A~Dのようなわかりやすい人間(にんげん)関係(かんけい)場面(ばめん)具体的(ぐたいてき)設定(せってい)して、導入(どうにゅう)練習(れんしゅう)するとよい。
敬語(けいご)使(つか)うときは、文法(ぶんぽう)使(つか)(かた)(ただ)しさだけでなく、(はな)(かた)態度(たいど)にも()をつける。
関連文法項目
V(ら)れます(尊敬)
尊敬の意味を持つ動詞
おVします/おVいたします/ごNします/ごNいたします
謙譲の意味を持つ動詞
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