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BMA00086
「教科書を作ろう」文法解説
ふりがな
おVになります/ごNになります
●日本語能力試験 3級
■
構造図
N
は/が
お
Vに
なります
N:Vの
動作主
(
どうさしゅ
)
(
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
が
敬意
(
けいい
)
を
表
(
あらわ
)
す
対象
(
たいしょう
)
)
V: V
ます
N1
は/が
ご
N2に
なります
N1:N2の
動作主
(
どうさしゅ
)
(
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
が
敬意
(
けいい
)
を
表
(
あらわ
)
す
対象
(
たいしょう
)
)
N2: 「
出発
(
しゅっぱつ
)
する」「
利用
(
りよう
)
する」「
旅行
(
りょこう
)
する」のような「N+する」のN
■
基本 例文
【解説】
A.
先生
(
せんせい
)
や
会社
(
かいしゃ
)
の
上司
(
じょうし
)
など、
目上
(
めうえ
)
の
人
(
ひと
)
の
動作
(
どうさ
)
に
使
(
つか
)
い、その
人
(
ひと
)
への
敬意
(
けいい
)
を
表
(
あらわ
)
す。
【例文 1】
社員
(
しゃいん
)
:
午後
(
ごご
)
は、
何時
(
なんじ
)
ごろおもどりになりますか。
部長
(
ぶちょう
)
: 2
時
(
じ
)
の
会議
(
かいぎ
)
までにもどりますよ。
【例文 2】
学生
(
がくせい
)
:
先生
(
せんせい
)
、コーヒーを
入
(
い
)
れたんですが、お
飲
(
の
)
みになりませんか。
先生
(
せんせい
)
: ああ、いいにおいですね。ありがとう。
【例文 3】
学生
(
がくせい
)
:
先生
(
せんせい
)
、
図書館
(
としょかん
)
にどろぼうが
入
(
はい
)
ったこと、お
聞
(
き
)
きになりましたか。
先生
(
せんせい
)
: ええ、コンピュータがぬすまれたそうですね。
【例文 4】
社員
(
しゃいん
)
A:
課長
(
かちょう
)
はどちらですか。
社員
(
しゃいん
)
B:
先
(
さき
)
ほど
食事
(
しょくじ
)
にお
出
(
で
)
かけになりました。
【例文 5】
社員
(
しゃいん
)
A:
社長
(
しゃちょう
)
は
何時
(
なんじ
)
にご
出発
(
しゅっぱつ
)
になりますか。
社員
(
しゃいん
)
B: 10
時
(
じ
)
だそうです。
【解説】
B.
初
(
はじ
)
めて
会
(
あ
)
った
人
(
ひと
)
やよく
知
(
し
)
らない
人
(
ひと
)
の
動作
(
どうさ
)
に
使
(
つか
)
い、その
人
(
ひと
)
への
敬意
(
けいい
)
を
表
(
あらわ
)
す。
【例文 6】(バスの
中
(
なか
)
で
立
(
た
)
っている
人
(
ひと
)
に)
A: こちらにおかけになりませんか。
B: どうもありがとうございます。
【例文 7】(
電車
(
でんしゃ
)
で、かさをわすれておりようとした
人
(
ひと
)
に)
A: これ、おわすれになりましたよ。
B: あ、どうもすみません。
【例文 8】(
道
(
みち
)
で)
A: あのう、○○
中学校
(
ちゅうがっこう
)
へはどう
行
(
い
)
ったらいいですか。
B: すみません。よくわからないんですが…。まっすぐ
行
(
い
)
くと
交番
(
こうばん
)
がありますから、 そこでお
聞
(
き
)
きになってください。
【例文 9】(
留学生
(
りゅうがくせい
)
がホームステイの
家
(
いえ
)
に
着
(
つ
)
いて)
留学生
(
りゅうがくせい
)
: はじめまして。よろしくおねがいします。
ホームステイの
家族
(
かぞく
)
: よくいらっしゃいましたね。おつかれになったでしょ
う。
【解説】
C.
店員
(
てんいん
)
などが
客
(
きゃく
)
の
動作
(
どうさ
)
に
使
(
つか
)
い、
客
(
きゃく
)
への
敬意
(
けいい
)
を
表
(
あらわ
)
す。
【例文 10】(レストランで)
店員
(
てんいん
)
: たばこはおすいになりますか。
客
(
きゃく
)
: いいえ、すいません。
店員
(
てんいん
)
: では、こちらへどうぞ。
【例文 11】(レストランで)
店員
(
てんいん
)
: お
決
(
き
)
まりになりましたか。
客
(
きゃく
)
: ええ、トマトサラダとステーキをおねがいします。
【例文 12】
旅行会社
(
りょこうがいしゃ
)
の
人
(
ひと
)
: おとまりになるホテルは
空港
(
くうこう
)
の
近
(
ちか
)
くがよろしいですか。
客
(
きゃく
)
: はい、おねがいします。
【例文 13】(スーパーで、クレジットカードを
出
(
だ
)
して)
客
(
きゃく
)
: このカードは
使
(
つか
)
えますか。
店員
(
てんいん
)
: はい、お
使
(
つか
)
いになれます。
【例文 14】(ホテルで)
客
(
きゃく
)
: インターネットは
使
(
つか
)
えますか。
ホテルの
人
(
ひと
)
: はい、おへやからご
利用
(
りよう
)
になれます。
【解説】
D. スピーチや
案内
(
あんない
)
など
公
(
おおやけ
)
の
場面
(
ばめん
)
や
改
(
あらた
)
まった
場面
(
ばめん
)
で
使
(
つか
)
う。
聞
(
き
)
き
手
(
て
)
(
読
(
よ
)
み
手
(
て
)
)の
動作
(
どうさ
)
に
使
(
つか
)
い、
聞
(
き
)
き
手
(
て
)
(
読
(
よ
)
み
手
(
て
)
)への
敬意
(
けいい
)
を
表
(
あらわ
)
す。
【例文 15】(
卒業
(
そつぎょう
)
して
国
(
くに
)
へ
帰
(
かえ
)
る
留学生
(
りゅうがくせい
)
のためのパーティーで、
先生
(
せんせい
)
があいさつ
する)
○○さんは
来週
(
らいしゅう
)
お
国
(
くに
)
にお
帰
(
かえ
)
りになりますが、これからも、ぜひ
今
(
いま
)
までと
同
(
おな
)
じように、
熱心
(
ねっしん
)
に
日本語
(
にほんご
)
の
勉強
(
べんきょう
)
を
続
(
つづ
)
けてください。
【例文 16】(
会議
(
かいぎ
)
で)
○○さんがおしらべになった
資料
(
しりょう
)
ですが、
少
(
すこ
)
しデータに
問題
(
もんだい
)
があるので
はないでしょうか。
【例文 17】(
結婚式
(
けっこんしき
)
のスピーチで)
○○さん、おめでとうございます。ほんとうにすばらしい
方
(
かた
)
をおえらびに
なりましたね。
【例文 18】(
図書館
(
としょかん
)
の
雑誌
(
ざっし
)
のたなにはってある
注意書
(
ちゅういが
)
き)
お
読
(
よ
)
みになった
雑誌
(
ざっし
)
は、かならず
同
(
おな
)
じ
場所
(
ばしょ
)
にもどしておいてください。
■
先生へ
●
敬語
(
けいご
)
について
・
日本語
(
にほんご
)
では、
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
と
話題
(
わだい
)
の
人物
(
じんぶつ
)
(
話
(
はなし
)
の
中
(
なか
)
に
出
(
で
)
てくる
人
(
ひと
)
)との
関係
(
かんけい
)
、
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
と
聞
(
き
)
き
手
(
て
)
との
関係
(
かんけい
)
、
場面
(
ばめん
)
などによって、ことばづかいを
変
(
か
)
えることがある。
敬語
(
けいご
)
はそのようなことばづかいの
一
(
ひと
)
つである。
・
敬語
(
けいご
)
は、
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
が、
聞
(
き
)
き
手
(
て
)
や
話題
(
わだい
)
の
人物
(
じんぶつ
)
、
発話
(
はつわ
)
の
場面
(
ばめん
)
に
対
(
たい
)
して
配慮
(
はいりょ
)
していることを
表
(
あらわ
)
すために
使
(
つか
)
う。この
配慮
(
はいりょ
)
のことを「
敬意
(
けいい
)
」と
呼
(
よ
)
ぶ。「
敬意
(
けいい
)
」を
表
(
あらわ
)
すことは、
社会的
(
しゃかいてき
)
なルールとして
求
(
もと
)
められるもので、
個人
(
こじん
)
の
感情
(
かんじょう
)
や
気持
(
きも
)
ちで
使
(
つか
)
うかどうかが
決
(
き
)
まるものではない。
・
日本語
(
にほんご
)
の
敬語
(
けいご
)
には、「
尊敬語
(
そんけいご
)
/
尊敬表現
(
そんけいひょうげん
)
」と「
謙譲語
(
けんじょうご
)
/
謙譲表現
(
けんじょうひょうげん
)
」がある。
主語
(
しゅご
)
が
敬意
(
けいい
)
を
表
(
あらわ
)
す
相手
(
あいて
)
のときに、その
動作
(
どうさ
)
を
表
(
あらわ
)
す
動詞
(
どうし
)
を「
尊敬語
(
そんけいご
)
/
尊敬表現
(
そんけいひょうげん
)
」にする。
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
(または
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
側
(
がわ
)
の
人
(
ひと
)
)の
動作
(
どうさ
)
を
述
(
の
)
べるとき、その
動詞
(
どうし
)
を「
謙譲語
(
けんじょうご
)
/
謙譲表現
(
けんじょうひょうげん
)
」にする。
●【例文 4】や【例文 5】のように
話題
(
わだい
)
の
人物
(
じんぶつ
)
がその
場
(
ば
)
にいないときには、
敬語
(
けいご
)
を
使
(
つか
)
わなくてもよい。
例
(
れい
)
社員
(
しゃいん
)
A:
木村部長
(
きむらぶちょう
)
はどちらですか。
社員
(
しゃいん
)
B:
先
(
さき
)
ほど
食事
(
しょくじ
)
に
出
(
で
)
かけました
。
●
年上
(
としうえ
)
も
目上
(
めうえ
)
として
敬語
(
けいご
)
を
使
(
つか
)
うことがある。ただし、
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
が
自分
(
じぶん
)
の
家族
(
かぞく
)
(
親
(
おや
)
、
兄
(
あに
)
、
姉
(
あね
)
など)について、ほかの
人
(
ひと
)
に
話
(
はな
)
すときは
使
(
つか
)
えない。
例
(
れい
)
1 ○○さんのおばあさんは、
先週
(
せんしゅう
)
ご
退院
(
たいいん
)
になりました。
2 (わたしの)
祖母
(
そぼ
)
は、
先週
(
せんしゅう
)
ご
退院
(
たいいん
)
になりました。(×)
(わたしの)
祖母
(
そぼ
)
は、
先週退院
(
せんしゅうたいいん
)
しました。(○)
●Aの
使
(
つか
)
い
方
(
かた
)
では、
話
(
はな
)
し
手
(
て
)
が
自分
(
じぶん
)
の
会社
(
かいしゃ
)
の
上司
(
じょうし
)
についてほかの
会社
(
かいしゃ
)
の
人
(
ひと
)
に
話
(
はな
)
すとき、
尊敬語
(
そんけいご
)
/
尊敬表現
(
そんけいひょうげん
)
は
使
(
つか
)
えない。(
下
(
した
)
の
例
(
れい
)
では、
山田
(
やまだ
)
が
自分
(
じぶん
)
の
会社
(
かいしゃ
)
の
木村部長
(
きむらぶちょう
)
のことについて、 ほかの
会社
(
かいしゃ
)
の
田中
(
たなか
)
に
話
(
はな
)
している。)
例
(
れい
)
田中
(
たなか
)
:
木村部長
(
きむらぶちょう
)
は
何時
(
なんじ
)
におもどりになりますか。
山田
(
やまだ
)
: 2
時
(
じ
)
に
おもどりになります
。(×)
2
時
(
じ
)
に
もどります
。(○)
●Dの
使
(
つか
)
い
方
(
かた
)
の「
公
(
おおやけ
)
の
場面
(
ばめん
)
や
改
(
あらた
)
まった
場面
(
ばめん
)
」とは、
具体的
(
ぐたいてき
)
には
次
(
つぎ
)
のような
場面
(
ばめん
)
のことである。
スピーチ、
会議
(
かいぎ
)
、
発表
(
はっぴょう
)
、
面接
(
めんせつ
)
、インタビュー、
放送
(
ほうそう
)
、アナウンス、
案内
(
あんない
)
や
注意
(
ちゅうい
)
などの
掲示物
(
けいじぶつ
)
、など。
●
電話
(
でんわ
)
をかけたり
受
(
う
)
けたりするときの
慣用的
(
かんようてき
)
な
表現
(
ひょうげん
)
に、
敬語
(
けいご
)
が
使
(
つか
)
われる。
例
(
れい
)
1 (
友達
(
ともだち
)
の
家
(
いえ
)
に
電話
(
でんわ
)
をかける)
山中
(
やまなか
)
: はい、
山中
(
やまなか
)
です。
高橋
(
たかはし
)
:
高橋
(
たかはし
)
ですが、まさるさんはいらっしゃいますか。
山中
(
やまなか
)
: まだ
学校
(
がっこう
)
からもどっておりませんが。
高橋
(
たかはし
)
: じゃあ、
お
帰
(
かえ
)
りになったら
、お
電話
(
でんわ
)
をいただけますか。
2 (ほかの
会社
(
かいしゃ
)
に
電話
(
でんわ
)
をかける)
村田
(
むらた
)
: はい、○○
社
(
しゃ
)
です。
小林
(
こばやし
)
: △△
銀行
(
ぎんこう
)
の
小林
(
こばやし
)
ともうしますが、
木村
(
きむら
)
さんをお
願
(
ねが
)
いします。
村田
(
むらた
)
: もうしわけありません。
木村
(
きむら
)
はちょっと
出
(
で
)
かけていますが。
小林
(
こばやし
)
: では、
おもどりになったら
、
電話
(
でんわ
)
があったことをお
伝
(
つた
)
えいただけません
か。
●「
約束
(
やくそく
)
します」「
支度
(
したく
)
します」など、「N+する」のNによっては、「おNになります」の
形
(
かたち
)
を
使
(
つか
)
う。
例
(
れい
)
(
結婚式
(
けっこんしき
)
の
前
(
まえ
)
に)
結婚式場
(
けっこんしきじょう
)
の
人
(
ひと
)
: ご
家族
(
かぞく
)
の
方
(
かた
)
はこちらで
お
支度
(
したく
)
になって
ください。
●
可能
(
かのう
)
の
意味
(
いみ
)
を
表
(
あらわ
)
すときは、【例文13】や【例文14】のように「なります」を「なれます」に変える。
●「
見
(
み
)
ます」「
来
(
き
)
ます」「します」「います」「
似
(
に
)
ます」などの
動詞
(
どうし
)
は,「おVになります」の
形
(
かたち
)
は
使
(
つか
)
えない。
●「コピーします」「チェックします」など、「N+する」のNが
外来語
(
がいらいご
)
のときは、「おNになります」の
形
(
かたち
)
は
使
(
つか
)
えない。
●「おVになります/ごNになります」は「V(ら)れます」より
敬意
(
けいい
)
の
程度
(
ていど
)
が
高
(
たか
)
い。
●
実際
(
じっさい
)
のコミュニケーションは、さまざまな
人間関係
(
にんげんかんけい
)
や
場面
(
ばめん
)
などが、
組
(
く
)
み
合
(
あ
)
わされた
状況
(
じょうきょう
)
で
行
(
おこな
)
われている。また、
敬語
(
けいご
)
は、A~Dの
使
(
つか
)
い
方
(
かた
)
以外
(
いがい
)
に、
話
(
はなし
)
の
内容
(
ないよう
)
(
人
(
ひと
)
の
不幸
(
ふこう
)
や
災難
(
さいなん
)
など)や
目的
(
もくてき
)
(
謝罪
(
しゃざい
)
、
皮肉
(
ひにく
)
、
断
(
ことわ
)
りなど)によっても
使
(
つか
)
われることがある。(
下
(
した
)
の
例
(
れい
)
では
話
(
はなし
)
の
内容
(
ないよう
)
が
人
(
ひと
)
の
不幸
(
ふこう
)
。)
例
(
れい
)
(
病気
(
びょうき
)
で
亡
(
な
)
くなった
近所
(
きんじょ
)
の
人
(
ひと
)
について
話
(
はなし
)
をしている)
最後
(
さいご
)
の
数ヵ月
(
すうかげつ
)
は、
痛
(
いた
)
みのためずいぶんお
苦
(
くる
)
しみになったそうですよ。
○
初級
(
しょきゅう
)
では、
敬語
(
けいご
)
の
基本的
(
きほんてき
)
な
使
(
つか
)
い
方
(
かた
)
や
表現
(
ひょうげん
)
を
理解
(
りかい
)
し
覚
(
おぼ
)
えることが
重要
(
じゅうよう
)
なので、A~Dのようなわかりやすい
人間
(
にんげん
)
関係
(
かんけい
)
と
場面
(
ばめん
)
を
具体的
(
ぐたいてき
)
に
設定
(
せってい
)
して、
導入
(
どうにゅう
)
、
練習
(
れんしゅう
)
するとよい。
○
敬語
(
けいご
)
を
使
(
つか
)
うときは、
文法
(
ぶんぽう
)
や
使
(
つか
)
い
方
(
かた
)
の
正
(
ただ
)
しさだけでなく、
話
(
はな
)
し
方
(
かた
)
や
態度
(
たいど
)
にも
気
(
き
)
をつける。
■
関連文法項目
V(ら)れます(尊敬)
尊敬の意味を持つ動詞
おVします/おVいたします/ごNします/ごNいたします
謙譲の意味を持つ動詞
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