みんなの教材サイトの以下の教材では、活動の目標をCan-do(目標Can-do)で示しています。
- ・JFSB2教材
- ・JFS読解活動集
- ・JFS授業案
- ・「教科書を作ろう」教室活動(一部のみ)
目標Can-doがあると、「実際に、これができるようになるんだ!」という、明確な授業の目標を、教師と学習者が共有しながら授業を進めることができます。
目標Can-doの活用方法
・Can-doは文型や語彙などの知識の学習ではなく、「現実の場面で実際に日本語を使って何ができるか」ということを記述しています。活動の前に、学習者といっしょに目標Can-doを確認することで、目標を教師と学習者が意識し共有しながら活動を進めることができます。Can-doは学習者の母語や媒介語に訳して使って構いません。活動が終わった後で評価(自己評価、教師による評価、学習者同士による評価)をする場合は、文型や語彙などの知識ではなく、目標Can-doを達成できるようになったかどうかを評価のポイントにしましょう。Can-doを目標にした授業の流れや評価表のサンプルは「JFS 授業案」にあります。
「関連Can-do」と「同じカテゴリーのCan-do」
Can-doの内容やレベルを理解したり、Can-doを達成するために必要な学習内容や、評価について考えるときは、「関連Can-do」や「同じカテゴリーのCan-do」が参考になります。目標Can-doをクリックすると、みんなのCan-doサイトに移動し、そのCan-doの「関連Can-do」と「同じカテゴリーのCan-do」を見ることができます。
<関連Can-do>
「関連Can-do」には、目標Can-doを達成するために必要となる力を示したCan-doが表示されます。目標Can-doを達成するために、どんな学習が必要か考えたり、評価の観点や基準を決めたりするのに役立ちます。たとえば、「お世話になった人に、短い簡単な文でお礼の手紙やメールなどを書くことができる」(A2)という目標Can-doについて見てみましょう。「関連Can-do」には、以下のようなものがあります。
- ・基本的なコミュニケーションの要求を満たすことができるだけの語彙を持っている。(能力Can-do)
- ・自分のレパートリーの中から適切な表現形を思い出して、使ってみることができる。(方略Can-do)
- ・ポイントを簡単に並べ上げる形で、物事を語ったり事物を記述できる。(能力Can-do)
なるほど。短い簡単な文でお礼のメールを書くときは、こんな力が必要になるんだなあ。学習項目や評価の観点・基準を考えるときに役立ちそうだ。
<同じカテゴリーのCan-do>
Can-doは、たとえば「講演やプレゼンテーションをする」「テレビや映画を見る」「店や公共機関でやりとりをする」などさまざまなカテゴリーに分かれています。「同じカテゴリーのCan-do」では、同じカテゴリーのCan-doをレベル別に見ることができます。上下のレベルを見比べると、そのCan-doの内容やレベルを具体的に理解することができます。
たとえば、「お世話になった人に、短い簡単な文でお礼の手紙やメールなどを書くことができる」(A2)という目標Can-doについて見てみましょう。
このCan-doのカテゴリーは「手紙やメールのやりとりをする」です。「同じカテゴリーのCan-do」には、以下のようなものがあります。
なるほど。こうやって、上下のレベルのCan-doを見比べると、同じように「メールを書く」と言っても、A2レベルではどのようなことが目標となるのか、具体的にわかるんだ。