このコーナーでは、世界各地で「日本につながる子ども」の学びを支援することを目的に、6つの実践を紹介しています。対象とする子どもたちの年齢も異なれば、目標の立て方、活動の期間、扱うトピックなどもさまざまです。紹介している学習活動と教材は、そのまま使うこともできますし、それぞれの現場に合わせてアレンジすることもできます。また、新しい活動をつくる際のヒントとして活用することもできます。
「日本につながる子ども」とは?
日本以外の国・地域に暮らし、日本となんらかのつながりをもつ子どものことです。国際結婚家庭もあれば、保護者がみな日本語話者の家庭もあり、家庭内で日本語をどの程度使っているかは家庭によって異なります。海外に永住や長期滞在を予定している家庭も多く、親が日系2世、3世という世代が進んだ家庭の子どももいます。
子どもたちの育つ環境や言語使用のあり方はさまざまですが、複数の言語と文化の豊かな資源をもっているということは共通しています。なお、このような「日本につながる子ども」の学ぶ日本語は、「継承語」「ケイショウゴ」「繋生語(けいしょうご)」「Japanese as a Heritage Language(JHL)」と呼ばれることもあります。
内容一覧
学習活動・教材の特徴
学習活動・教材に共通する基本的な考え方:
・子どもたちがもっている複数の言語と文化を、貴重な資源ととらえ、日々の学びに活かす
- 学習活動では、日本語だけでなく、子どもたちの第一言語やその他の言語、イラストや図などのビジュアルなど、使えるリソースをすべて使って意見を交換したり、情報を集めたりしています。
- 子どもたちの家族関係やこれまで生きてきた国・地域での生活の経験を互いに共有することで学び合い、視野を広げたり、考えを深めたりすることを目指しています。
・子どもたちの「好き」や「興味関心」を活かし、子どもたちが主体的に学ぶことを支援する
- 教師主導で学習活動の内容をすべて決めるのではなく、子どもたちの様子を観察し、子どもたちと対話を重ねる中で子どもたちの「好き」や「興味関心」を引き出すことを目指しています。
・子どもたちが社会の中で自分らしく生きていくための力を育てる
- 学習活動の「目標」には、子どもたちに身につけてほしい力、理解を深めてほしいポイントなどを掲げています。そして、その学習過程の中で獲得してほしい言語面の力を「言語面の目標」として記述しています。
・「言語面の目標」は、日本語を含む、複数の言語を活かして達成するようにする
- 「日本につながる子ども」の言語教育の現場では、子どもたちの使える言語のレベルやありようもさまざまです。そのため、「言語面の目標」は日本語に限定しないものもあります。また、目標とする言語運用能力も子どもによって異なることがあるため、言語活動のレベル表示はしていません。