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活動(かつどう)型(がた)2 子(こ)どもと保護者(ほごしゃ)が全員(ぜんいん)で創(つく)る:子(こ)どもの好(す)きから始(はじ)まる「わたしプロジェクト」

どんなテーマで活動(かつどう)を作(つく)ったらいいか悩(なや)んでいる実践(じっせん)者(しゃ)のみなさんに、
子(こ)どもから始(はじ)めてみることを提案(ていあん)する教材(きょうざい)


動画

キーワード

#高学年(こうがくねん)部(ぶ)(11~15歳(さい))

#保護者(ほごしゃ)と子(こ)どもの持(も)つ資源(しげん)を活用(かつよう)

#保護者(ほごしゃ)全員(ぜんいん)教師(きょうし)役(やく)

   #テーマ型(がた)体験(たいけん)活動(かつどう)


#後(こう)行(こう)シラバス

動画

教材(きょうざい)1分(いっぷん)紹介(しょうかい)

わたしたちの教室(きょうしつ)では、「主体的(しゅたいてき)にアイデンティティーを形成(けいせい)し社会(しゃかい)との関係性(かんけいせい)を築(きず)いていけることばの力(ちから)」を教室(きょうしつ)目標(もくひょう)に、すべてのクラスで「テーマ型(がた)体験(たいけん)活動(かつどう)」を行(おこな)っています。この教室(きょうしつ)では、教師(きょうし)や教師(きょうし)役(やく)の保護者(ほごしゃ)に教育(きょういく)を任(まか)せきりにするのではなく、すべての保護者(ほごしゃ)が個々(ここ)の特性(とくせい)を活(い)かし合(あ)いながら、子(こ)どもと一緒(いっしょ)に活動(かつどう)を創(つく)っています。

今回(こんかい)実践(じっせん)をご紹介(しょうかい)する高学年(こうがくねん)部(ぶ)は、11歳(さい)から15歳(さい)の子(こ)どもがいるクラスで、日本語(にほんご)力(りょく)はばらばらです。自我(じが)も育(そだ)つこの年齢(ねんれい)で、5歳(さい)もの年齢(ねんれい)差(さ)があると、興味(きょうみ)関心(かんしん)も様々(さまざま)です。高学年(こうがくねん)部(ぶ)では、これまでも子(こ)どもたちの興味(きょうみ)関心(かんしん)から「オリジナル本(ぼん)作成(さくせい)」「チャリティーグッズ作成(さくせい)販売(はんばい)」「私(わたし)のカフェ実践(じっせん)」などの「テーマ型(がた)体験(たいけん)活動(かつどう)」を行(おこな)ってきました。しかし、メンバーが変(か)われば関心(かんしん)も変(か)わります。子(こ)どもたちにとってどんなテーマがいいのか、毎年(まいとし)とても悩(なや)むところです。

そこで悩(なや)んだ末(すえ)、いっそ子(こ)どもたち一人(ひとり)ひとりのやりたいことを追求(ついきゅう)させてみたらどうかということになり生(う)まれたのが、今回(こんかい)ご紹介(しょうかい)する「わたしプロジェクト」です。これまでも、子(こ)ども主体(しゅたい)にテーマを考(かんが)えてきましたが、ここまで子(こ)ども自身(じしん)の選択(せんたく)に任(まか)せた実践(じっせん)は初(はじ)めてでした。

どんなテーマで活動(かつどう)を作(つく)ったらいいかと悩(なや)んでいる実践(じっせん)者(しゃ)のみなさんに、子(こ)どもの好(す)きから始(はじ)めてみることを提案(ていあん)する教材(きょうざい)です。初(はじ)めて取(と)り組(く)んだテーマでしたが、思(おも)っていた以上(いじょう)に子(こ)どもたちの生(い)き生(い)きした姿(すがた)が見(み)られました。ただ、結果(けっか)を意識(いしき)した担当者(たんとうしゃ)が活動(かつどう)を主導(しゅどう)してしまったところもありました。初(はじ)めての実践(じっせん)だからこその振(ふ)り返(かえ)りもそのまま報告(ほうこく)します。実践(じっせん)をしていると、うまくいかなかったとがっかりすることも時(とき)にはあると思(おも)いますが、自分(じぶん)ならどうするだろうと考(かんが)えながらお読(よ)みください。

教師(きょうし)不足(ぶそく)に悩(なや)むみなさんにも、親(おや)と子(こ)がいれば、だれでもどこでもできる実践(じっせん)として参考(さんこう)にしていただければと思(おも)います。





内容(ないよう)

この教材(きょうざい)の特徴(とくちょう)は?

• 特別(とくべつ)な知識(ちしき)やスキルは不要(ふよう)。子(こ)どもと保護者(ほごしゃ)、それぞれが持(も)つ資源(しげん)を活(い)かし合(あ)う

+
この実践(じっせん)は、子(こ)ども14名(めい)(11歳(さい)~15歳(さい))と保護(ほご)者(しゃ)9名(めい)(母親(ははおや)7名(めい)、父親(ちちおや)2名(めい))とが、それぞれ悩(なや)み、語(かた)り合(あ)いながら協働(きょうどう)で創(つく)った実践(じっせん)です。子(こ)どもに関心(かんしん)があり、子(こ)どもと対話(たいわ)できる人(ひと)なら誰(だれ)でもできる実践(じっせん)です。 保護者(ほごしゃ)の多様(たよう)な言語(げんご)・社会経験(しゃかいけいけん)、子(こ)どもの多様(たよう)な言語(げんご)・学校(がっこう)経験(けいけん)を資源(しげん)として全員(ぜんいん)で実践(じっせん)を創(つく)っています。

• 子(こ)どもの「好(す)き」から始(はじ)め、「個(こ)」から「社会(しゃかい)」へ広(ひろ)がる展開(てんかい)

+
この実践(じっせん)は1 年(ねん)かけて取(と)り組(く)みましたが、展開(てんかい)は大(おお)きく2つの段階(だんかい)があります。前期(ぜんき)は、子(こ)ども自身(じしん)が自分(じぶん)の「好(す)き」を追求(ついきゅう)し、友(とも)だちと共有(きょうゆう)しながら自分(じぶん)の「好(す)き」で他者(たしゃ)と関(かか)わることを目指(めざ)した「個(こ)のプロジェクト」で、個々(ここ)のプロジェクトを企画(きかく)、実施(じっし)しました。後期(こうき)は、その「個(こ)のプロジェクト」を生(い)かし、「社会(しゃかい)」とつながるためのプロジェクトを考(かんが)え、実施(じっし)することを目指(めざ)しました。

• 子(こ)どもの実態(じったい)に合(あ)わせて、シラバスを創(つく)っていく後行(こうこう)シラバス

+
事前(じぜん)に大人(おとな)が設定(せってい)した目標(もくひょう)を達成(たっせい)するために行(おこな)う活動(かつどう)ではありません。毎回(まいかい)活動(かつどう)が終(お)わる度(たび)に、担当者(たんとうしゃ)(保護者(ほごしゃ))が活動(かつどう)をふり返(かえ)り記録(きろく)し、次(つぎ)の活動(かつどう)を考(かんが)えます。どんな形(かたち)の関(かか)わり方(かた)やプロジェクトが生(う)まれるかは、活動(かつどう)開始(かいし)段階(だんかい)ではわかりません。子(こ)どもの実態(じったい)に合(あ)わせて活動(かつどう)を考(かんが)えていく後行(こうこう)シラバスです。

• 幸(しあわ)せな記憶(きおく)と体験(たいけん)の中(なか)でことばを学(まな)ぶ「テーマ型(がた)体験(たいけん)活動(かつどう)」

+
子(こ)どもの興味(きょうみ)関心(かんしん)のあることは何(なに)かと考(かんが)えテーマを立(た)て、そのテーマを軸(じく)に体験(たいけん)を重(かさ)ね、その体験(たいけん)の中(なか)でことばを学(まな)んでいきます。ことばの体験(たいけん)が幸(しあわ)せな記憶(きおく)とともにあることを私(わたし)たちは重要(じゅうよう)だと考(かんが)えます。子(こ)どもそれぞれの得意(とくい)言語(げんご)を活(い)かしつつ、担当者(たんとうしゃ)(保護者(ほごしゃ))は子(こ)どもの日本語(にほんご)への関心(かんしん)や態度(たいど)に応(おう)じて、日本語(にほんご)の使用(しよう)を励(はげ)まし支援(しえん)します。

どんな子(こ)ども?


年齢(ねんれい) 11歳(さい)から15歳(さい)まで (→主体的(しゅたいてき)に活動(かつどう)を考(かんが)えられる年齢(ねんれい)なら何(なん)歳(さい)でも)
人数(にんずう) 14人(にん) (→ 4人(にん)以上(いじょう)いるとやりやすい)
経験(けいけん)・知識(ちしき) 特(とく)に必要(ひつよう)な経験(けいけん)や知識(ちしき)はいらない
子(こ)どもたちのこれまで築(きず)いてきた経験(けいけん)と知識(ちしき)を活(い)かしてできる活動(かつどう)
日本語(にほんご)力(りょく)の目安(めやす) 特(とく)にない。日本語(にほんご)力(りょく)のレベルに関係(かんけい)なく活動(かつどう)できる

目標(もくひょう)は?


目的(もくてき) 主体(しゅたい)的(てき)な活動(かつどう)や対話(たいわ)を通(つう)じて他者(たしゃ)とつながりながら、自分(じぶん)と社会(しゃかい)との関係(かんけい)に目(め)を向(む)ける
目標(もくひょう)
  • 自分(じぶん)の「好(す)き」なことを見(み)つけ、活動(かつどう)(プロジェクト)を構想(こうそう)する
  • 仲間(なかま)や担当者(たんとうしゃ)との対話(たいわ)を通(とお)して、活動(かつどう)の内容(ないよう)を修正(しゅうせい)したり発展(はってん)させたりする
  • クラスメイトと「好(す)き」を共有(きょうゆう)しながら、他者(たしゃ)とのつながりや社会(しゃかい)との関係(かんけい)を考(かんが)える視点(してん)を持(も)つ
言語(げんご)面(めん)の
目標(もくひょう)
  • 自分(じぶん)の好(す)きなことや、自分(じぶん)のプロジェクトでやりたいこと、プロジェクトの進捗状況(しんちょくじょうきょう)などを伝(つた)え合(あ)うために自分(じぶん)に必要(ひつよう)な言語(げんご)の力(ちから)(複数(ふくすう)の言語(げんご)を使(つか)いこなすストラテジーも含(ふく)む)を各自(かくじ)がそれぞれ伸(の)ばす
  • 日本語(にほんご)を自分(じぶん)の言語資源(げんごしげん)の一(ひと)つとして自信(じしん)を持(も)つ

主(おも)な活動(かつどう)と時間(じかん)のめやす

1回(かい)90分(ぷん)、全(ぜん)16回(かい)(前期(ぜんき):9回(かい)、後期(こうき):7回(かい))

● 前期(ぜんき)(全(ぜん)9回(かい)) 【他者(たしゃ)とつながるための「個(こ)のプロジェクト」】
   ① 好(す)きなことマップ作成(さくせい) (90分(ぷん)×3回(かい))
   ② 作品(さくひん)決(ぎ)めとスケジュール作成(さくせい)(90分(ぷん)×2回(かい))
   ③ 作品(さくひん)作成(さくせい) (90分(ぷん)×2回(かい))
   ④ 発表会(はっぴょうかい)準備(じゅんび)(90分(ぷん)×1回(かい))
   ⑤ 発表会(はっぴょうかい)(90分(ぷん)×1回(かい))
● 後期(こうき)(全(ぜん)7回(かい)) 【「社会(しゃかい)」とつながるためのプロジェクト】
   ① 交流(こうりゅう)プログラム企画(きかく)・準備(じゅんび)(90分(ぷん)×4回(かい))
   ② 交流(こうりゅう)プログラム実施(じっし)(90分(ぷん)×1回(かい))
   ③ 交流(こうりゅう)プログラム振(ふ)り返(かえ)り(90分(ぷん)×1回(かい))
   ④ 交流(こうりゅう)プログラム報告会(ほうこくかい)(90分(ぷん)×1回(かい))

前期(ぜんき)の詳(くわ)しいプランはこちら ■教案(きょうあん)①前期(ぜんき) PDF

※実際(じっさい)の実践(じっせん)では、後期(こうき)は7回(かい)で実施(じっし)しましたが、反省(はんせい)が残(のこ)りましたので、 全(ぜん)9回(かい)で実施(じっし)するプラン(■教案(きょうあん)②後期(こうき)) PDF も作成(さくせい)しました。詳(くわ)しい反省(はんせい)は、 ■資料(しりょう)_実践(じっせん)者(しゃ)エッセイ PDF をご覧(らん)ください。

子(こ)どもたちの学(まな)びの記録(きろく)の残(のこ)し方(かた)

グループ活動(かつどう)時(じ)のワークシート (毎週(まいしゅう)の学(まな)びの記録(きろく))

+

子(こ)どもたちは毎回(まいかい)、グループ活動(かつどう)時(じ)に、ワークシートに考(かんが)えたこと、やったこと、決(き)めたことなどを書(か)きます。それが子(こ)どもたち自身(じしん)の学(まな)びの記録(きろく)になります。また、毎回(まいかい)SNSのグループ内(ない)で、ワークシートと活動(かつどう)時(じ)の写真(しゃしん)を共有(きょうゆう)し、どんなことをしたか、必(かなら)ずクラス全員(ぜんいん)で共有(きょうゆう)できるようにしています。また、すべてのワークシートは、子(こ)どもたち一人(ひとり)ひとり冊子(さっし)型(がた)ファイルに収(おさ)めています。

学期(がっき)末(まつ)に学(まな)びの記録(きろく)を公開(こうかい)・発表(はっぴょう) (学期(がっき)の学(まな)びの成果(せいか))

+

ファイルに収(おさ)めた記録(きろく)は、毎(まい)学期(がっき)、学期(がっき)終(お)わりの発表会(はっぴょうかい)で公開(こうかい)しています。教室(きょうしつ)内(ない)の保護者(ほごしゃ)や他(ほか)のクラスの子(こ)どもたちから付箋(ふせん)紙(し)にコメントを書(か)いてもらい、それを他者(たしゃ)からの評価(ひょうか)として残(のこ)しています。

担当者(たんとうしゃ)(保護者(ほごしゃ))による子(こ)どもの様子(ようす)の観察(かんさつ)記録(きろく)

+

担当者(たんとうしゃ)(保護者(ほごしゃ))は、毎回(まいかい)活動終了(かつどうしゅうりょう)後(ご)の活動(かつどう)記録(きろく)の中(なか)に子(こ)どもの様子(ようす)も記録(きろく)しています。記録(きろく)の観点(かんてん)は、子(こ)どもの参加(さんか)の様子(ようす)、日本(にほん)語(ご)使用(しよう)の状況(じょうきょう)と変化(へんか)、クラスメイトや担当者(たんとうしゃ)との関(かか)わり方(かた)を中心(ちゅうしん)に、子(こ)ども同士(どうし)、子(こ)どもと担当者(たんとうしゃ)とのやり取(と)りも含(ふく)めています。その日(ひ)のホワイトボードの記録(きろく)、ワーク中(ちゅう)に記入(きにゅう)したワークシートなどもすべて写真(しゃしん)に撮(と)って記録(きろく)します。

こんな子(こ)どもの姿(すがた)が見(み)られました!

  • 前期(ぜんき)発表会(はっぴょうかい)で一人(ひとり)ひとりが工夫(くふう)を凝(こ)らして発表(はっぴょう)していた姿(すがた)が印象的(いんしょうてき)だった。自分(じぶん)の好(す)きなことに時間(じかん)を惜(お)しまず自主的(じしゅてき)に取(と)り組(く)む様子(ようす)が全員(ぜんいん)に見(み)られた。(保護者(ほごしゃ)A)
Read more(続(つづ)きを読(よ)む)…
  • これまで教室(きょうしつ)の活動(かつどう)にあまり積極(せっきょく)的(てき)に参加(さんか)していなかった子(こ)が、自分(じぶん)から進(すす)んで作品(さくひん)を作(つく)り、担当者(たんとうしゃ)にも積極(せっきょく)的(てき)に話(はな)しかけるようになった。(保護者(ほごしゃ)B)
  • 後期(こうき)交流会(こうりゅうかい)では「自分(じぶん)の説明(せつめい)をわかってもらって嬉(うれ)しかった」「喜(よろこ)んでもらえたのがうれしかった」という子(こ)どもたちの声(こえ)が多(おお)く聞(き)かれた。(保護者(ほごしゃ)C)
  • 前期(ぜんき)は自分(じぶん)の得意(とくい)なことばでシートの書(か)き込(こ)みをした子(こ)どもがほとんどで、発表(はっぴょう)も得意(とくい)な言語(げんご)でやったが、後期(こうき)は担当者(たんとうしゃ)の「日本語(にほんご)で書(か)いてみようか」「日本語(にほんご)で発表(はっぴょう)してみようか」の呼(よ)びかけにもいい反応(はんのう)が増(ふ)え、最後(さいご)の発表会(はっぴょうかい)では全員(ぜんいん)自主的(じしゅてき)に日本語(にほんご)で発表(はっぴょう)した。(保護者(ほごしゃ)D)
  • 個人(こじん)から始(はじ)まった活動(かつどう)だが「一緒(いっしょ)にやることが楽(たの)しい」という意見(いけん)が多(おお)く出(で)てきた。これまで仲間(なかま)とうまく関(かか)われなかった子(こ)どもが、来年(らいねん)の活動(かつどう)の希望(きぼう)にも「みんなでやれること」と答(こた)え、個人(こじん)から始(はじ)まったこの活動(かつどう)が仲間意識(なかまいしき)も育(そだ)てていた。(保護者(ほごしゃ)E)



前期(ぜんき)発表会(はっぴょうかい):ミニゴルフコースで遊(あそ)び方(かた)を教(おし)えた

前期(ぜんき)発表会(はっぴょうかい):日本語(にほんご)手話(しゅわ)とタイ語(ご)手話(しゅわ)の違(ちが)いを説明(せつめい)した



後期(こうき):交流会(こうりゅうかい)で言(い)うことを一緒(いっしょ)に考(かんが)えた

後期(こうき)交流会(こうりゅうかい):子(こ)どもたちとPK合戦(がっせん)をした


実践(じっせん)者(しゃ)からひとこと

  • 前期(ぜんき)は個々人(ここじん)で違(ちが)う活動(かつどう)なので、子(こ)どもたち同士(どうし)のコミュニケーションが減(へ)らないか心配(しんぱい)したが、自分(じぶん)の好(す)きなものを自慢(じまん)したり、一緒(いっしょ)に遊(あそ)んだり、趣味(しゅみ)の似(に)た同士(どうし)で情報(じょうほう)交換(こうかん)したり、むしろコミュニケーションが増(ふ)えている。これは想定外(そうていがい)のことで、素晴(すば)らしいと思(おも)った。(保護者(ほごしゃ)F)
Read more(続(つづ)きを読(よ)む)…
  • これまで活動(かつどう)に積極(せっきょく)的(てき)に参加(さんか)してこなかった子(こ)どもが、「難(むずか)しい!楽(たの)しい!(難(むずか)しい方(ほう)が楽(たの)しい)」と発言(はつげん)し、やりたいことを日本語(にほんご)で一生懸命(いっしょうけんめい)伝(つた)えてくれる様子(ようす)にこの活動(かつどう)のチカラを感(かん)じた。(保護者(ほごしゃ)G)
  • 前期(ぜんき)は最後(さいご)の発表会(はっぴょうかい)に来(こ)られなくても、家(いえ)で作(つく)った作品(さくひん)を配(くば)る、作品(さくひん)の過程(かてい)を見(み)せるなどで個々人(ここじん)やり切(き)った満足感(まんぞくかん)があった。しかし、後期(こうき)の交流(こうりゅう)プロジェクトは「交流(こうりゅう)」という最終(さいしゅう)目的(もくてき)に参加(さんか)できなかった子(こ)どもにとっては喜(よろこ)びが見出(みいだ)しにくかった。チームでの活動(かつどう)に意義(いぎ)を感(かん)じ、喜(よろこ)びを感(かん)じるためには、プロジェクトを決(き)める過程(かてい)の共有(きょうゆう)と、活動(かつどう)を作(つく)る過程(かてい)そのものに、個々人(ここじん)の「好(す)き」を反映(はんえい)させ、交流(こうりゅう)プロジェクトへの主体的(しゅたいてき)参加(さんか)になる手立(てだ)てが重要(じゅうよう)。(保護者(ほごしゃ)H)
  • 自分(じぶん)の「好(す)き」から始(はじ)まる活動(かつどう)は自分(じぶん)の知(し)っている世界(せかい)の範囲(はんい)から出(で)ないで終(お)わる可能性(かのうせい)がある。子(こ)どもの世界(せかい)からさらに外(そと)の世界(せかい)へと、関心(かんしん)の範囲(はんい)を広(ひろ)げる取(と)り組(く)みが重要(じゅうよう)になるが、そこに担当者(たんとうしゃ)の関(かか)わりの必要性(ひつようせい)があるのではないか。そして、その点(てん)が子(こ)どもと担当者(たんとうしゃ)との協働(きょうどう)のあり方(かた)としても課題(かだい)になる点(てん)だと思(おも)う。(保護者(ほごしゃ)K)

詳(くわ)しくは、 ■実践(じっせん)者(しゃ)エッセイ「はじめての試(こころ)みを振(ふ)り返(かえ)って思(おも)うこと PDF をご覧(らん)ください。

教材(きょうざい)ダウンロード

【教案・資料(PDF)PDF】

  ■教案(きょうあん)①「前期(ぜんき)の実際(じっさい)の活動(かつどう)の記録(きろく)」(PDF)
  ■教案(きょうあん)②「後期(こうき)の実際(じっさい)の活動(かつどう)の記録(きろく)と後期(こうき)修正(しゅうせい)バージョン」(PDF)
  ■資料(しりょう)_実践(じっせん)者(しゃ)エッセイ「はじめての試(こころ)みを振(ふ)り返(かえ)って思(おも)うこと」(PDF)
  • ※前期(ぜんき)の実践(じっせん)と後期(こうき)の実践(じっせん)に分(わ)けて教案(きょうあん)を共有(きょうゆう)します。後期(こうき)教案(きょうあん)には実際(じっさい)に行(おこな)った活動(かつどう)案(あん)と、反省(はんせい)を踏(ふ)まえた修正(しゅうせい)バージョンの活動(かつどう)案(あん)も作成(さくせい)しました。

【ワークシート(Word)PDF】


この実践(じっせん)が生(う)まれた背景(はいけい)

実践(じっせん)は、その実践(じっせん)の場(ば)の目標(もくひょう)とあり方(かた)の上(うえ)に存在(そんざい)するものです。そこで、ここで報告(ほうこく)する実践(じっせん)が、どんな場(ば)で、何(なに)を目指(めざ)した実践(じっせん)なのかを簡単(かんたん)に紹介(しょうかい)します。

継承(けいしょう)語(ご)教育(きょういく)を問(と)い直(なお)した「バイリンガルの子(こ)どものための日本語教室(にほんごきょうしつ)」(タイ)の歩(あゆ)み

■ 教室(きょうしつ)の始(はじ)まり

この教室(きょうしつ)は親(おや)の有志(ゆうし)によって1999年(ねん)に創設(そうせつ)され、隔週(かくしゅう)(土曜日(どようび))1時間(じかん)半(はん)、年(ねん)20回(かい)、年間(ねんかん)たった30時間(じかん)の活動(かつどう)の継承(けいしょう)語(ご)教室(きょうしつ)です。親(おや)が日本語(にほんご)と日本文化(にほんぶんか)を身(み)につけさせたいと始(はじ)めた活動(かつどう)ですが、子(こ)どもたちの言語(げんご)・文化(ぶんか)経験(けいけん)は実(じつ)に多様(たよう)で、日本語(にほんご)能力(のうりょく)もばらばらでした。そのため、当時(とうじ)のクラス目標(もくひょう)「ひらがなの習得(しゅうとく)」(低学年(ていがくねん)部(ぶ))、「漢字(かんじ)かな交(ま)じり文(ぶん)が読(よ)める」(中学年(ちゅうがくねん)部(ぶ))など、言語(げんご)の習得(しゅうとく)レベルを目標(もくひょう)にしたクラスでは進級(しんきゅう)できない子(こ)どもがでてきてしまいました。また、子(こ)どもに日本語(にほんご)を頑張(がんば)らせる親(おや)と、頑張(がんば)らせることができない親(おや)という分断(ぶんだん)も生(う)まれ、教室(きょうしつ)全体(ぜんたい)に一体感(いったいかん)はありませんでした。そして、日本語(にほんご)が伸(の)びない子(こ)どもを無意識(むいしき)に軽(かろ)んじていたことを示(しめ)す事件(じけん)も起(お)きてしまいました。それをきっかけに、この教室(きょうしつ)の親(おや)たちは、自分(じぶん)たちはどんな教室(きょうしつ)を目指(めざ)すべきなのか、すべての子(こ)どもが幸(しあわ)せになるために必要(ひつよう)なことはなんなのかと考(かんが)え始(はじ)めたのです。2008年(ねん)のことです。

■ 私(わたし)たちは何(なに)を目指(めざ)すのか「捉(とら)えなおした目標(もくひょう)」

国際結婚(こくさいけっこん)の子(こ)どもはタイではマイノリティです。でも、ハイブリディティである自分(じぶん)に自信(じしん)を持(も)って生(い)きてほしい、それが話(はな)し合(あ)いの末(すえ)に出(だ)してきた、親(おや)たちの一番(いちばん)の願(ねが)いだったのです。日本語(にほんご)ができても「お前(まえ)は日本人(にほんじん)なのか?何人(なにじん)なのか?」と問(と)われ「日本(にほん)で生(う)まれ育(そだ)った子(こ)どもとは違(ちが)う」と思(おも)い、思(おも)わされてしまう。そんな外(そと)からの枠(わく)づけに翻弄(ほんろう)されずに自分(じぶん)を捉(とら)え、社会(しゃかい)と関(かか)わっていくために必要(ひつよう)なことばが、目指(めざ)すべき「ことばの力(ちから)」なのではないかと思(おも)い至(いた)ったのです。「漢字(かんじ)いくつ書(か)けるとかじゃない」「混(ま)ざっている私(わたし)が私(わたし)」と言(い)えること。そうやって子(こ)どもの将来(しょうらい)像(ぞう)を描(えが)いたことで、この教室(きょうしつ)は教室(きょうしつ)の活動(かつどう)目標(もくひょう)を「主体的(しゅたいてき)にアイデンティティーを形成(けいせい)し社会(しゃかい)との関係性(かんけいせい)を築(きず)いていけることばの力(ちから)」と捉(とら)え直(なお)しました。以来(いらい)この目標(もくひょう)が実践(じっせん)の指針(ししん)です。また、クラス別(べつ)の目標(もくひょう)も「互(たが)いの内面(ないめん)的(てき)な違(ちが)い(考(かんが)え方(かた)、気持(きも)ち)を知(し)ることで相手(あいて)に興味(きょうみ)や関心(かんしん)をもち、尊重(そんちょう)しながら関係性(かんけいせい)を築(きず)く。お互(たが)いの日本語(にほんご)能力(のうりょく)に囚(とら)われず、長所(ちょうしょ)に眼(め)を向(む)け、協力(きょうりょく)して活動(かつどう)する」(高学年(こうがくねん)部(ぶ))と、子(こ)どもの成長(せいちょう)の観点(かんてん)に立(た)った目標(もくひょう)に変化(へんか)しました。そして、この目標(もくひょう)に向(む)かい学(まな)びを起(お)こすために行(い)きついた活動(かつどう)が「テーマ型(がた)体験(たいけん)活動(かつどう)」だったのです。

■ 幸福(こうふく)な記憶(きおく)とともにある日本語(にほんご)経験(けいけん)

ことばの体験(たいけん)が幸(しあわ)せな記憶(きおく)とともにあることを私(わたし)たちは重要(じゅうよう)だと考(かんが)えます。年(ねん)にたった20回(かい)の活動(かつどう)です。その中(なか)で日本語(にほんご)を伸(の)ばすことができなくても、幸福(こうふく)な記憶(きおく)の中(なか)に日本語(にほんご)があれば、きっと日本語(にほんご)は子(こ)どもたちにとって大切(たいせつ)なことばとなり、本人(ほんにん)が望(のぞ)んだ時(とき)に意識(いしき)的(てき)な学習(がくしゅう)も起(お)こると思(おも)います。また、保護者(ほごしゃ)自身(じしん)が幸(しあわ)せであることは、共(とも)に活動(かつどう)する子(こ)どもにとってもとても重要(じゅうよう)なことです。「親(おや)も子(こ)も一緒(いっしょ)に幸福(こうふく)な記憶(きおく)を持(も)てること」、それが継承(けいしょう)語(ご)教育(きょういく)の場(ば)を、保護者(ほごしゃ)である私(わたし)たちがつくる上(うえ)で最(もっと)も基盤(きばん)に持(も)っている思(おも)いです。
保護者(ほごしゃ)が実践(じっせん)を創(つく)ることで、教室(きょうしつ)と家(いえ)がつながり、実践(じっせん)をみんなで共有(きょうゆう)できるなど、教師(きょうし)任(まか)せにしない利点(りてん)がたくさん生(う)まれます。この教室(きょうしつ)についてもっと詳(くわ)しく知(し)りたい方(ほう)は、 『バンコク発(はつ)!ことばと文化(ぶんか)を育(はぐく)む継承(けいしょう)日本語教育(にほんごきょういく)実践(じっせん):親子(おやこ)でつくる「テーマ型(がた)体験(たいけん)活動(かつどう)」の教室(きょうしつ)から』(池上(いけがみ)摩希子(まきこ)・深澤(ふかざわ)伸子(しんこ) 編著(へんちょ)) をご覧(らん)ください。

作成者(さくせいしゃ)

深澤(ふかざわ)伸子(しんこ)(「バイリンガルの子(こ)どものための日本語教室(にほんごきょうしつ)」アドバイザー)
安藤(あんどう)浩(ひろし)/柳原(やなぎはら)麻衣(まい)/ニューマン杏菜(あんな)/シリクルチャヤノント明希(あき)/高島(たかしま)佑子(ゆうこ)/龍田(たつた)裕紀(ゆうき)/
船川(ふなかわ)夏子(なつこ)/カムトーンキッティクン佳澄(かすみ)(2024年度(ねんど)高学年(こうがくねん)部(ぶ)担当者(たんとうしゃ))
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